さて秋学期終了!
つい先日期末テストと提出物を仕上げてなんとか今学期乗り切りました。僕は博士課程の学生なので授業は少なめにとってその分研究に力を入れるようアドバイザーから通達があったので、負担はそれほどでもなかったのですが、日本の大学院と違ってかなりきっちり勉強しないといけないのでこっちのアカデミック文化にベクトルを合わせるのに苦労した感があります。
留学体験というのは”個人的な体験”であるのにも関わらず、一般的に下記の二つに分類される気がします。
1)異文化に触れることで視野が増え、また、さまざまなバックグラウンドの友人が出来、非常にたのしい
2)異文化のなかで学業を続けることは大変だ。日本での楽な大学生活とはレベルの違う苦労で私はとても鍛えられている。
…確かにこの二つこそ留学の最たる目的なので、そのことを論理的に強調するのはまったく構わないと思います。実際に留学という経験を通して爆発したケースもあるので、留学のメリットを語るのは経済的な部分も含めて大切なことだと思います。
…が、なんだかひっかかるのです。過去そういった経験談を読んでいて、なんだか違和感が…そういった経験談が留学という体験をなんだか特異なものにしてしまっているというか、”自分からアプローチすれば人生を変えられる”という留学の意味が、リアリティを失ってしまう感じがするのです。
大学にしても勉強にしても自分自身だけの個人的な体験を人に伝える技術・経験を積み上げていくことは大切ですが、あまり類型化されたパターンに陥らないようにしたいなと思う今日この頃です。露骨に留学に対して嫌悪感むき出しの反応をする人間もいますし。
現在博士課程の海外留学自体は珍しくないようですが、僕が所属していた研究室では誰もいませんでした。研究分野が特殊であったり、周囲が必ずしも協力的ではなかったこともあって、留学先探しは難航していたのですが、なんとかベストな形で自分の研究を進められる人と環境をみつけることができました。
まぁ、僕の所属している大学は2nd tierの大学なのでことさら経験談を語るのもどうかなという気がしますし、万が一*1日本に帰ってもオレゴン州の場所から説明しないといけない(爆笑)のは目に見えているのですが。
…じゃあ君はなんでこんなところに来たのだと突っ込まれそうなので
ちょっとIDDPの話でもしましょうか。
*1:日本で地熱は現在非常に厳しいので基本的にはこちらでがんばる予定。