Kalessin Action ― The Never Ending Endeavour ―

地震・火山専門の研究開発員のブログ。あららぎハカセ(理学)。つくばで高いところに行くモノ🛰の中身を作ってます。

OBS・・・回収しますっ!

エアガンを打ち終わると回収開始です。実際には数週間かかっています。30×40kmの領域をえっちらおっちら密にエアガンを打っていくのでそれなりに時間はかかるのです。

海の中は電波が届かないので特殊な波長の音波を出してOBSを海上まで浮上させます。このとき、だいたいの位置は分かるのですが、浮き上がるまで15分位でしょうか、その間に結構位置がずれるので、目視しやすいハタをつけているのです。ちなみに海底のOBSの位置は自明ではありません。沈めた場所と地震計に残っているデータをもとに補正をかけた上で解析には使用します。


うかんだOBSをみつけると船はその傍らまで近寄って、あとは人の手でフックをつかって回収します。それは技官さんや僕たち下っ端の仕事です。海上は既にお話した通り半端なく揺れたり、海流が速いこともあるので直列に3人ほどスタンバイしてチャンスを狙います。が、条件が悪くて3人ともミスすると非常にかっこわるいことになります。と、いうか船はそんなに小回りが利かないので30分位のロスになってしまいます。

回収したらおわりではありません。OBSはいくつかのパーツに分かれているので分解してもとの場所に“固定します”。これでひとまず終わり。時間にして30分そこらでしょうか。一つあたりOBS移動+回収作業でだいたい1時間弱位にはなります。これを68個のOBSすべてにやるのです。
この僕ら夜勤組は、船内別居のAさん曰く


"私たち、チームトゥワイライト(=薄明かりの仲間)ね"


どうやら、女性という生き物の性質は万国共通のようです。もちろんチーム内にもヒエラルキーは存在し、僕はぎりぎりで下にしがみついている状況です。さて、そんな回収作業の合間、メインラボで話をしているとなにやらUWのRさんが邪悪な様子で語っています。”何を話しているんですか”と訪ねると


"ああ、いやね、フックを使って回収するよね。で、フッカーって、お金を払って(中略)女のひとの事を指すのさ"


おいっ!
続く

ぼくらフッカー♪いけないフッカー♪はべれはべれOBSよ♪