時代を超える錯誤。書きやすさの追求
研究の記録
今現在僕は研究の記録を取るのに
1)解析の考察などをプログラム付きで記録するEvernote
2)ひとまとまりの研究の経緯を記録するラボノート
3)思ったことなんかを全部書きだすノート(ほぼラボノート)
4)ちょっとしたことをメモする野帳
だいたいこの4つを使っています。あとは読んだ論文の記録はGoogle Docsを使っています(時間や量を把握するため)。特に1)と3)は日常的につかっていますので、これらをいかに効率よく使っていくかが生産性に直結します。
Evernoteを使う前は2)がメインだったのですが、いかんせんMatlab等で計算する研究の記録には紙媒体は著しく不向きで、情報量の割には結構時間を無駄にしていた印象があります。Evernoteを使い出してからは計算→思考→記録のサイクルが大幅に向上して、随分と助かっています。Evernoteなら検索も容易なのでちょっとした、しかし重要な解析結果の管理には非常に便利です。今は紙のラボノートは本当にキーになることしか書きません。
しかしながらやはりコリコリ書き付けるというか、体に直結した記録媒体はそれはそれで重要です。そこで僕は日常的に記録する紙のノートを常備してガンガン書きながら考え事をしています。こういったものをきちんと保管しておくのはそれはそれで結構大事だったりします。
ラボノートの取り方は分野によって違うし、厳格さなどの要求水準もまちまちなのでこれといった教科書的な指針がないようなのですが、特に実験系では日付などや解析条件などを正確に記録することが重要なようです。その際に用いられる筆記具は基本的には黒か、できれば印刷した文字と見分けやすいブルーブラックのボールペンか万年筆(改変できないようにするため)ということになっているようです。
僕は個人的にブルーブラックのインクが好きなので、日本にいたときは書きやすい水性のものをみつけて書いていました。しかし渡米後はなかなか適当なものが見つからず、決め手を欠いたまま、日常の筆記具は妥協していた気がします。
パイロット ハイテクC・0.3・ブルーブラック PLH-20C3-BB
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万年筆という選択
万年筆。一昔前は一流大学に合格したときは贈り物の相場は万年筆だったんじゃないかなと勝手に想像しているのですが、今では売り場を探すのが難しいかなりニッチな筆記具になった感があります。実はボールペンではなかなかないブルーブラックも万年筆ならどこのメーカーでも提供しているのが普通です。しかしながら、万年筆の最大の欠点は
高い。高すぎる。
万年筆の最大の利点はインクの充填が可能であること、あとなんといっても筆圧が全く必要ない書き味だと思うのですが、いかんせん高すぎる。司法試験受験者はや弁理士試験など比較的長時間文字をぶっとおしで書く必要があるため資格試験の受験者は、バランスの良い万年筆が標準装備になっているようですが、安い万年筆でもちょっといいものをさがそうとするとどういうわけか10k円を軽く突破してしまいます。
ペリカン【Pelikan】 スーベレーン 400 万年筆 EF(極細字) M400 緑縞
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しかしながらもうブルーブラックをもとめて文房具屋さんをウロウロする経験はしたくない(かれこれ2年くらいになります)。僕は黒じゃなくてブルーブラックで書きたい。。。。でも筆記具に10k円(>$100)は高すぎる。。。
万年筆でいいものといったらお金をだせばそりゃ
モンブラン 万年筆 マイスターシュテュック ル・グラン 146 ブラック M(中字)
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なんてものがありますが、こんなものどうやって使えっていうんですか?
ちょっと置いとくこともできないじゃないですか?
お金は掛けたくない、でもそこそこの品質のともなったブルーブラックの筆記具がほしいということで結構探した結果、とうとう納得の一品に出会えました。
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ペリカン Pelikan 特別生産品 クラシック M200 デモンストレーター Classic Demonstrator 万年筆 細字(F)
- 出版社/メーカー: Pelikan/ペリカン
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楽天では人気の商品みたいです。ペリカンはスーベレーンを作っている会社で、全般的にバランスが良いこと、ブルーブラックのインクの耐久性がポイントです。トラディショナル200は万年筆としてはそんなに高価では無いのですが、ペン先が金であることもあり、使いやすいのが特徴です。マーブルブルーはなかなか手に入りづらいみたいなのですが、あっちゃこっちゃ探したら通販可能なところを見つけたので、細字(F)を購入しました。万年筆としては安価ながらちょっとした高級感を味わえる訳です。ちなみに日本製と違って細字といってもそこそこバランスの良い太さになっています。細字好きの人はもう少し細めを買ったほうがいいかもしれません。
実際に使うと、紙との相性は結構ある感じがしました。が、やはり書きやすさは、特に筆記体では圧倒的です。ちょくちょく使わないといけないのが難点といえばそうですし、かなりマメ(2分位が限度?)にキャップを閉めないといけないのですが、ガリガリ書きたい場合にはうってつけです。最初はどうかなと思ったペリカンのマークも案外品がいいです。
質の良い万年筆としては安価、筆記具としては高価な、なんとも言えない買い物でしたが、ドイツ製の筆記具を味わえるのでそこそこいい買い物だったと思っています。まぁ、僕のちっちゃなお財布にはあまり優しい買い物とは言えませんでしたが、いかんせん
研究の生産性に直結するもの
なので、いたしかたありますまい。何年も探していたのですし、数万円もするものでもないので、いいでしょう。
ペリカンマークと文字はこんな感じです。論文なんかに思考と同時に書きこむのには適しています。ちなみにペリカンマークは、経営に関わったギュンター・ワーグナー家の家紋だそうです。