先日浅間山に行ってきました.といっても登山ではなくて,山頂に設置している太陽光パネルの付け替えです.今の所属は浅間に観測所をもっていることもあり,通常立ち入り禁止の火口周辺に許可を得た上で定点観測できる体制を整えています.
写真上 許可を得て作業する旨の看板 写真下 設置作業中の太陽光パネル
さて,折角フィールドに出かけるからと,普段のバックパックだとボロボロになることもあるので,専用のザックを仕入れました.
[ドイター] deuter ツアーライト 38 D43083 3370 (オーシャン×チタン)
- 出版社/メーカー: deuter(ドイター)
- メディア: ウェア&シューズ
- この商品を含むブログを見る
出来ればそのうち富士山にも登りたいと考えており,30lあたりで検討していたのですが,なんだかんだいって40l位あったほうが便利ですよということで,しょい心地が抜群のドイターのザックを買いました.
さてこの登山ザック,短期宿泊用にはもってこいなのですが,普段ははっきりいって,邪魔です.さてどうするか...
「そうだ,防災袋っぽくして必要な物を放りこんでおこう!」*1
結果的に殆ど”単に防災とか関係なしにいつでも出撃可能なザックの中身”にしかなりませんでしたが,登山(山小屋泊位迄のアウトドア)と防災関連グッズはオーバーラップするものが非常に多いのです.というわけで,”できるだけシンプルで,安く”というコンセプトで
1)とりあえずいつでも野外に出られるようにしておく
2)防災とアウトドアでオーバーラップしていないものはぱっととりだせるようにしておく
この二つをメインに設計(?)してみました.タイトルには防災仕様とありますが,ちょこちょこ使えて,いざという時も乗りきれるくらいの中身です.別に防災袋を買ってしまえば早いし,一昔前ならホームセンターで探しても見つからない感じだった防災袋も,このご時世,簡単にアマゾンでポチれます.
モンベル(mont-bell) 防災セット エマージェンシーセットパーソナルユニット オレンジブリック 1124475 OGBR 1124475
- 出版社/メーカー: モンベル(mont-bell)
- 発売日: 2012/04/11
- メディア: スポーツ用品
- この商品を含むブログを見る
しかしこういった市販の防災袋には,欠点(?)があります
1)買っただけで満足して,なおかつスペースをとってしまいがち
2)特に食料品なんかは,いつの間にか期限が切れてしまったりしている
個人的な意見ですが,買いっぱなしでほったらかしはなんだかんだいって勿体無いし,日頃から頻繁に使って,中を入れ替えておいたほうが防災意識も高まるのではないかと思うのです.最近”備蓄は一週間”ということになっているようですが,既に指摘されているとおり,流石にスペース・金銭的に一般家庭だとほぼ無理だと思います.とりあえず2−3日頑張れるものを揃えておいて,あとは家に残っているもので乗り切る位でいいと思います.ちなみにリストアップしているもので太字斜体のものは,防災関連のグッズで,ザックからすぐにとりだせるようにしておいたほうがいいものです.ちなみに,防災のみのグッズ入れはビニール袋でもいいと思いますが,しっかりした袋にいれておけば取り出しもスムーズかもしれません.
(1)絶対必要なもの
水 食料 防寒具と着替え
水は,ないと命に関わります.食料は,少しは我慢できますが,水は夏だと命に関わります.食料は,登山だととりあえずジェル状のものやカロリーメイトとかがゴミも出ないので便利です.保存が利くのはようかんですが,アマゾンでなにかのついでに買うと安く手に入ります.
夏場はともかく,冬だと寒いと命に関わります.ので,防寒具と着替えはちゃんと用意しておきましょう.夏でも山頂は寒いことが多いので,薄手のフリース位は持っていった方がいいと感じました.
因みに,着替えとありますが,特に下着は本当の災害の時は替えられないことも多いので,防臭性が高いもの*2があれば尚良いと思います.
食料品,着替え等.登山中に必要のない分の着替えもすぐに取り出せるように小分けの袋にいれています.今は,水は4lザックに入れています.
(2)必要度が高い物
救急用品・常備薬 カッパ ヘルメット 携帯の予備バッテリー ヘッドライト ラジオ 予備の乾電池 タオル・トイレットペーパー 軍手 地図・コンパス
救急用品は所詮病院までの間に合わせなので,最低限の絆創膏や包帯なんかがあれば十分だと思います.カッパは,防寒着にもなるので是非入れておきましょう(というか,雨だと命に関わります).携帯は,災害時でも使えることがありますので,予備バッテリーを用意しておくと,一泊する事が多い富士山でも重宝すると思います.僕は小さめのものを買いました.因みに山の地図は,僕は紙の他にiPhoneのGPS連動アプリを使っています(スマホだけだとバッテリー切れ,故障時が大変ですので,紙の地図も必要).
救急用品一式.マスクとは,実は登山の時も重宝します.腹痛対策に正露丸とか,バファリン,ロキソニンとかも一応いれています.
(3)もう少し便利に(独断と偏見による必要順)
ヘルメット マスク 洗面用具(歯磨きガムとか,便利) カイロ 布テープ サンダル サングラス(予備のメガネを兼ねる) ジェットボイルや,お湯でつくれる食料 介護用水なしシャンプー ロープ 防炎フード 小型消火器 アウトドアナイフ
必要そうなものをまとめておきました.もっておいた方がいい,程度のものも含まれていますので,この中から取捨選択するといいと思います.あと,登山でも富士山レベルならヘルメットはあったほうがいい(特に吉田ルート,富士宮ルート)みたいです.スタート地点からは必要ない感じもしますが,山頂付近だとしておくに越したことは無いと思います.
JETBOIL(ジェットボイル) バーナー ZIPジップ ブラック 1824325 BK 【日本正規品】 PSマーク取得品
- 出版社/メーカー: JETBOIL(ジェットボイル)
- 発売日: 2012/02/15
- メディア: スポーツ用品
- クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
余談ですが,アウトドアナイフって,特に男の子は欲しくなる(だからあえてリストに入れています)ものですが,危ないし,多分一番アウトドアに必要がないものだと思います...
TOYO 防災用折りたたみヘルメット ブルーム ホワイト No.100
- 出版社/メーカー: トーヨーセフティー(TOYO SAFETY)
- 発売日: 2012/08/13
- メディア: Tools & Hardware
- この商品を含むブログを見る
(4)かさばらないから入れておいたほうがいいもの
大きめのビニール袋 エマージェンシーシート 現金 携帯トイレ 保険証のコピー
僕はあまりに寒かった時用にエマージェンシーシートをザックに放りこんでいます.あと,非常時及び富士山などでは小銭が必要だったりすることも多いので,一応取り出しやすいところに入れておくといいのではないでしょうか.因みに,防災バックには通帳,印鑑も入れておくようにと言われますが,たまに使う物で,尚且つ一番大事な物なので,僕はザックには入れないことにしました.ただ,本当に家から退避しないといけないときは持ち出す必要はあるので,それは頭に入れておいた方がいいと思います.携帯トイレですが,本当に震災の時は仮設トイレなどは使える可能性も高いので,これは本当に非常時位でいいと考えています.いざという時は地面をほって仮設トイレをつくることもできますし.
(5)ザックの外で絶対に必要なものか,ザックにできればいれておいた方がいいもの
毛布(寝袋)ツェルト 新聞紙
防災グッズはどうしても袋にいれておけないものもありますので,一応リストとして挙げてみました.とりあえず,コンパクトにできる毛布か,寝袋は用意しておくべきでしょう.
ツェルトというのは小型簡易テントみたいなものです.かさばらないので,いざというときのために,富士山くらいだと持って行っても損はないと思います.
アライテント(ARAI TENT) スーパーライト・ツェルト1 1?2人用 34224048
- メディア: その他
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
あと,スマホユーザーなら,PDFでファーストエイドのやりかたとか保存しておくといいと思います.英語ができる人ならこんなのもアリです.
- 作者: Barry Davies
- 出版社/メーカー: Skyhorse Publishing
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 4回
- この商品を含むブログを見る
まぁ,色々書いて来ましたが,うーん,あんまり防災仕様色は薄いですね(^_^;).まだまだ改善の余地ありといったところですが,まぁ,殆ど防災袋が役に立つことって無いと思うのです(というか,絶対に役に立ってはいけない最たる物の一つです).防災も”まず,助かる”以外は正解のやり方は無いと思います.大事なのは”いざというときどうするか”というのを自分で主体的に考えてみるということではないでしょうか.
一通りつめるとこんな感じです.入りきれない分は棚にしまっています.
参考サイト
総務省消防庁 生活密着情報
消防庁の防災関連の情報をまとめたサイト.PDFでダウンロードできるので,ファーストエイドのやり方とかはここからダウンロードして携帯に入れておくといいと思います.
震災のときにあったほうがいいものまとめ
非常用持ち出し袋の中身拝見!
この二つはtogetterから.書いているのが女性なので,男性だとカバーできない内容も含まれています.
日本一くわしい富士登山の服装・持ち物・装備
富士山登山やりたいなーと,よく眺めているサイト.登山しなくても読んでおいておいたほうがいい話もあります.