Kalessin Action ― The Never Ending Endeavour ―

地震・火山専門の研究開発員のブログ。あららぎハカセ(理学)。つくばで高いところに行くモノ🛰の中身を作ってます。

アウトリーチ活動とアカデミア

あまり得意ではないのですが、大学院生になってからはアウトリーチ的なことはちょこちょこやっていました。


今は少し距離を置いていますが、最初に院生をやっていた時は東北地方太平洋沖地震”前”の冷遇されていた地熱業界の再生可能エネルギー関連展示でのPR活動でした。何度か展示場でポスター発表したり簡単な講演もやった記憶があります。当時の地熱は再生可能エネルギーでは一番冷遇されている分野で、とにかく現状を知って欲しいと思い展示をやらせてもらっていました。


その後理学系に転向して、紆余曲折あり日本に戻ってきましたが、所属している防災関連の研究所でも年に一度一般公開という形でアウトリーチをやりました。分野が地震火山なので、地熱と違ってもともと重要度が高いテーマですから、少し立ち位置が変わったのが印象的でした。



研究所一般公開の様子。ボードをもっている貧乏くさい男が筆者


昨年はフランスから奨学金を貰って渡航していました。たまたま近くの都市に知り合いがいて、その人の誘いで火山関係のアウトリーチをさせてもらいました。結構な人が入ったので役割は果たせたのかなと思います。アウトリーチのまねごとを、零細分野として展示会の片隅でやっていた時とはずいぶんな違いです。



フランスでの講演の様子。スライドのフランス語は担当の方の手が入っています。逐次通訳でしたが、最後数枚は自分でフランス語でやりました。

私は日本の大学院生の勉強を修士からちゃんと給与を与えて経済的負担を減らすべきだと思います。しかしアウトリーチに関しては、私は基本的にはボランティアでいいんじゃないかと思っています。アカデミアの活動はごく例外を除いて社会の理解と支援を得て可能なものです。ので、機会があれば専門外の人に自分たちが何を考えているのかを自分の言葉で伝えることは結構大事だと思うのです。ただ、重要な活動ではあるので、業績としてきっちりカウントすべきだと思います。
日常的にやっているツイッター、ブログなんかも立ち位置が不明なのが何とも言えませんが今後も続けて色々試していこうと思います。